高齢化社会における医療と福祉の需要について

同じような言葉とし、医療と福祉は一体として語られることが多い言葉ですが、具体的には異なるものです。医療とは、怪我をしたり病気になったりした患者に対して、適切な薬の投与を行ったり、患部の切除や縫合を行うことによって、苦痛を取り除くことを目標に定める行為です。薬品には副作用がありますし、人の体にメスを入れるには高度な専門知識が必要不可欠となりますから、医療に関わるには、大学にある医学もしくは薬学の学部に入学して、医療に関連した教育課程を完了しなくてはなりません。
医療品の製造および販売を行う会社でもまた医学や薬学のほか、これに関する農学や工学の知識が求められます。

福祉とは、本来は幸福とほぼ同じ意味の言葉ですから、広義には医療も含みますが、今は高齢者など体が不自由な人の介護を指すことが多くなっています。高齢者に対する福祉は、ホームヘルパーや福祉施設によって提供されるものだけではなく、自身の親を自宅で介護するなどの無償の行為も含まれます。
対象は高齢者に絞るわけではなく、大人が赤ちゃんを育てたり、ボランティアとして子供たちに絵本の読み聞かせを行ったりすることも福祉に該当します。

医療と比べた場合、福祉分野には資格を持たない人でもボランティアとしてできる行為が多くなっています。

医療技術は年々進歩をしていますから、より多くの人がそれを享受できるようになっています。